特集 教務への期待と提言
論稿
座談会を読んで
看護婦教師・本来の姿—専任教員の立場から
石崎 陽子
1
1大蔵省印刷局東京病院付属高看学院
pp.24-27
発行日 1969年4月1日
Published Date 1969/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906150
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はじめに
看護婦教師の諸問題は,すでに,各方面から多くのことがいわれている。今さらそれと似たようなことを言っても,「いずこも同じ」と,単に共鳴していただけるにすぎないだろう。しかし,教務にはいり,まだ2年に満たない私で,どうこういえる立場ではないが,実際に教育の場に立たされてみて,しばしば感じたことを,思いつくままに書きだしてみたいと思う。
看護という仕事は医療従事者の職種中でも,かなり古くからなされている。看護教育についても,看護教育制度が改革され,すでに20年経ている今日,いろいろ再考を要する問題が山積され,それが指摘されている。めざましい科学の進歩,社会状勢の変化と,必然的に私たちの生活の中にも,その変化は波及してきている。この状況の中で,看護の機能は何かを考えた時,むかしのようにはもはや考えられない。社会は看護に何を望むか,病院は何を望むか,共に働く医師は何を期待するか。
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