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リハビリテイション・チームのなかの看護婦
菅 正明
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1鹿児島大学医学部霧島分院
pp.36-40
発行日 1964年7月1日
Published Date 1964/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905321
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最近リハビリテイションに対する一般の関心が高まってきたのは,たいへん喜ばしいことであるが,との言葉の意義は必らずしも正しくは理解されていないようである。はなはだしい場合には,リハビリテイションを物理療法と同じ意味に使っている人もいるようである。
もちろん,リハビリテイション・プログラムの実施に当たっては,たとえば,片麻痺患者のための訓練療法や失語症患者の言語療法のように,特殊な技術を必要とするが,リハビリテイションとは,それらの技術を利用しながら,患者を病床から社会生活に再適応させるためのあらゆる処置とその過程を意味する言葉である。換言すれば,「みずからの欠陥とともに生きる」ことを教える再教育の過程がリハビリテイションであるとみることもできる。したがって,このためには身体的,心理的,社会的,経済的ならびに職業的の五つの課題を解決しなければならないことになるが,このうち特に臨床医学と密接な関係をもつものは,身体的および心理的問題の解決である。この二つの問題解決の過程を,医学的リハビリテイションと呼んでいる。
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