特集 昭和38年度看護教育研究会夏期講習会
看護教育制度にのぞむもの
これからの看護の質と教育
永野 貞
1
1厚生省医務局看護課
pp.7-10
発行日 1964年1月1日
Published Date 1964/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905222
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医療制度調査会答申の中の看護
私は看護教育制度について行政の立場から,現状および問題点,またお話しうる範囲で対策などについて述べてみたいと存じます。現在の「看護」の一番大きな問題は何といっても数の不足ということであります。しかし,この数の問題は単純に数だけの場合でないことが多いのであります。看護婦・准看護婦の質,看護の制度と複雑に関連しているのであります。
今までにも保建婦,助産婦,看護婦法は特に数の不足ということや身分制度に関連して,教育の制度改正の要望の声が出ていたのでありますが,厚生省では昭和35年から3ヵ年にわたって開かれていた医療制度調査会の答申を見るべきだとして,本年3月まで待ったのであります。皆様方もすでに十分ご承知のことと存じますが,一応ここで医療制度調査会答申の中で,看護に関してふれられた主なる点について,要約して述べてみたいと存じます。すなわち,①看護の概念を明確化し,看護業務の範囲および内容に基づき,業務遂行上要求される種類ならびに,これらの人たちの資格・権限・責任を定める必要がある。②現行の教育制度および教育内容を再検討する。
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