座談会
若い人の明日を育てるには—職業的適応と看護教育
井上 すゑ子
1
,
清水 テル
2
,
鈴子 宣子
3
,
高須 キサ
4
,
花田 ミキ
5
,
山田 里津
6
1愛知県衛生部医務課看護係
2新潟県衛生部医務課
3宮城県衛生部医務薬務課
4北海道衛生部医務課看護係
5青森県庁医務薬務課看護係
6三重県衛生部医務課看護係
pp.22-29
発行日 1962年11月1日
Published Date 1962/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904287
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「職業調整」の科目こそは,指導者のものの考え方をはっきりと学生に植えつけることのできる科目であろう。指導する先生の人生観,職業観,あるいは何十年間か看護に生きて来たその姿勢を,なまに伝え得る時間であるだろう。「だが,ほんとうに,なまな形で,私の意見を,私の主観を学生に訴え,私の取ってきた看護への姿をまた学生に求めていいのだろうか」—この疑問からこの座談会は出発する。変遷する社会と,看護の将来を考える時,自分たちを乗り込えて伸びてゆくべき若い人びとを考える時,「職業調整」こそは,自分のなまな考え方を伝える時間ではなく,もっと基本的な,「看護」にだけとらわれない,ものの本質をつかみとる能力をつけるべき時間なのではないだろうか。
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