特集 現代の家族―神話を超えて
子ども虐待に関するワークショップを開催して―沖縄県立看護大学の試み
上田 礼子
1
,
吉川 千恵子
1
1沖縄県立看護大学
pp.686-691
発行日 2002年9月25日
Published Date 2002/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903905
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ワークショップ開催のプロセス
沖縄県立看護大学の特徴の一つは,看護実践と教育研究が有機的に連携した活動を行い,地域社会のニーズに応えることを目指して努力していることです.2000年には大学の共同研究のテーマの一つとして,看護の質向上を目的に教員と,本島内で活躍する保健医療看護関係指導者とのアクションリサーチを開始しています.共同研究テーマの責任者は,国際保健看護担当ビバリー・ヘンリー教授です.
まず,実践現場で保健医療看護関係者はどのような問題をもって,大学教員との共同研究を希望しているのかを知るために第1回の会議を開催し,意見を求めました.その結果,「虐待」が最も関心度の高い問題であることがわかりました.この要望に応えるべく学内の研修・研究委員会が協力して上記のテーマによる講演会,およびアクションプランが実現し,ワークショップを開催することになりました.この会の趣旨は,沖縄県内および国内における児童虐待に関する問題への理解を深め,保健医療福祉教育の現場においてこの問題への取り組みの計画作成を看護の立場から支援し,さらに,看護教育と看護学生の立場から看護職者へ新しい戦略を提案することでした.
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