特集 看護師国家試験出題基準の改定
看護師国家試験出題基準(全文)
疾病の成り立ちと回復の促進
pp.830-832
発行日 2003年11月25日
Published Date 2003/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903520
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専門基礎分野の「疾病の成り立ちと回復の促進」は,疾病をもつ人々への個別な看護を展開するために必要となる専門的な基礎知識を問う.これらの基礎知識は,疾病を現象的・分析的に理解したうえで人間を生活者として全人的にみつめ,疾病からの回復を促進させる看護の専門性を理解するうえで重要である.
以上の考えから「疾病の成り立ちと回復の促進」は,全体を3つに区分した.目標1では「疾病の成り立ち」を理解し,「疾病の成り立ち」についての看護学的視点を定めた.目標2では「疾病の構造」をみつめる看護の視点を医療との関連で整理し,目標3では疾病についての膨大な医学的知識を「生存・生活機能別疾病と生活調整」として,看護の方向性を見いだしやすくするように編成した.各目標では大項目と中項目において,看護の専門性を示し,小項目にはこれまで問われてきた医学的専門基礎知識の大綱を位置づけた.とくに,目標3での「生存・生活の障害をもたらす疾病の種類」の大項目は,疾病の種類を生活の調整との関連で6項目に整理した,第1に中枢神経機能の障害をあげたのは,人間の生存・生活が個体の内外からの刺激に応答することを軸に営まれているからである.疾病を予防し,回復を促進する生活調整の視点として,中枢神経および感覚器の障害に分けて小項目を整理した.
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