特集 教師に求められるもの―新たな授業実践
学生の理解を深める教授法の工夫―心電図の講義における取り組み
桒子 嘉美
1
,
青木 きよ子
1
1順天堂医療短期大学看護学科
pp.746-750
発行日 2003年10月25日
Published Date 2003/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903499
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はじめに
現在の日本では生活習慣の変化や高齢化が進み,今後何らかの循環器疾患を合併する患者が増えると指摘されている.そのため,循環器専門病棟に限らず一般病棟においても,心不全や虚血性心疾患患者が入院してくるケースが増加すると予測される.看護師の心電図に関する知識が不足していれば,患者は適切な対処が受けられず死に至る危険に遭遇する.そこで,看護基礎教育においては,臨床でよく見られる不整脈や,緊急対処が必要な不整脈の知識ならびに心電図モニターの装着目的や方法について,学生が理解しておくことが必要であると考えている.
筆者は,成人看護学の「心機能障害を持つ患者の看護」および「救命救急を必要とする患者の看護―急性心筋梗塞患者の看護」の授業と,循環器系の病棟で実習指導を担当している.その中で学生に「心電図」について教授する機会が多い.「心電図」に関する知識について,学生に何をどのように教授すれば理解が深まり,看護実践に活用できるのか,自らの取り組みを顧みながら述べてみたい.
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