特集 看護学生の論文―大賞・入選論文の発表―看護のこれからを担う学生たちから寄せられた22篇
患者さんの気持ち,看護師さんの気持ち―看護学生の気持ち
清水 愛
1
1宮崎医科大学医学部看護学科
pp.590-591
発行日 2003年9月25日
Published Date 2003/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903460
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入学して3か月を過ぎた頃,患者さんとのコミュニケーションを体験する基礎看護学Ⅰの病院実習が行われた.実習中は配属された科にとどまるのではなく病院内のいろんな場所を見学して回った.
7階建ての病院に設けられた数基のエレベーターは出入口が1か所しかないタイプであったが,その中で私が感心したのは,エレベーターに入ると正面の壁に大判の鏡が備え付けられていたことだ.通常このタイプのエレベーターに乗ると,私たちは入ってすぐに身体の向きを降りる方向に変えている.また車椅子に乗っている人でもエレベーター内に誰もいなければ方向転換して降りることもできる.しかし,それがいつもできるというわけではない.そこで正面の壁に鏡を取り付けることで,車椅子の人は入ってきた方向のまま,正面の鏡を見て自分の後ろを確認しながら降りることができるのだ.
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