連載 ユースカルチャーの現在・35
「聖」への離脱の衰退について
渡部 真
1
1横浜国立大学教育人間科学部
pp.383-387
発行日 2003年5月25日
Published Date 2003/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903408
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
A 今回は,前回の続きで青年の離脱の問題を考えてみましょう.
B 前回は,井上俊さんという社会学者の「青年の文化」という論文について検討しました.青年の文化は,「俗」からの離脱を目指す文化で,離脱の方向は「聖」と「遊」の2方向あるということでした.そして日本の場合,2つの方向のうち,「遊」への離脱が1970年頃からだんだん強くなってゆき,「聖」への離脱は弱まっていったという話でした.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.