実践報告
看護基礎教育における手洗い教育のあり方―演習前後の手指汚染状況の調査報告
淺原 益子
1
,
千田 好子
2
,
中尾 美幸
2
1吉備国際大学保健科学部看護学科
2岡山県立大学保健福祉学部看護学科
pp.245-247
発行日 2003年3月25日
Published Date 2003/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903382
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手洗いは感染管理上もっとも基本的かつ重要な手技である.米国のCDC(Centers for Disease Control and Prevention)や,APIC(The Association for Professionals in Infection Control and Epidemiology)はその重要性を強調し,適切な手洗いおよび手指消毒を推奨している1,2)が,医療従事者の手洗い遵守率は必ずしも十分ではない3,4).わが国においても,日本環境感染学会は,病院感染防止マニュアルの中で,手洗いは医療従事者の責務であるとし,適切な手洗いの遵守を提唱している5).
医療従事者の手洗い遵守率を低下させる要因には,手洗いの重要性への認識不足,時間的拘束,手洗い設備の不備,悪い習慣,手荒れ,動機づけの欠如,など多くのものが考えられ6),手洗いコンプライアンスを高めるため,教育・啓発活動がさかんに行われている.しかし,看護基礎教育および卒後教育における系統的手洗い教育は,十分実施されていないのが現実である7).
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