現場から
蛍光検査法を用いた手洗いの実態調査
古舘 二奈
1
,
須藤 美也子
1
,
北林 真弓
1
,
東藤 知子
1
,
外山 忍
1
,
大場 妙子
1
,
平木 雅久
1
1滝川市立病院看護部
pp.1033-1037
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100801
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病院感染防止の基本は手洗いにあるといわれている.我々の病院では,手洗いの啓蒙活動を1999年より開始した.ポスター掲示や手指培養で手洗いの手技向上に努めてきたが,日常の業務のなかで正しい手洗いがどの程度実施されているかは検証されていなかった.そこで,病院スタッフ全員を対象とし,蛍光検査法(グリッターバグ)を用いた手の洗い残しを調査した.そのなかで,洗い残しの客観的評価,また今後の手洗い教育の方向性を見いだすことができたと思われるので報告する.
対象と方法
調査対象
対象の職種
当院内の349名が対象となった.職種別人数は,図1のとおりで,看護師が全体の58%(202名)を占めている.看護助手にはクラーク職を含み,栄養師には調理員20名を含めた.理学療法士には,柔道整復師,マッサージ師が含まれる.その他には,検査科,薬局,放射線科に所属する助手,給食の事務職を含めた.
対象の年齢
調査対象者の年齢構成は,20歳代が31%(109名),30歳代が24%(85名),40歳代が28%(96名),50歳代が15%(52名),60歳代以上が2%(7名)であった.
対象の就労年数
調査対象者の就労年数は回答を得た343名中,1年未満が7%(25名),1-3年が18%(63名),4-6年が14%(45名),7-9年が12%(42名),10-19年が27%(94名),20年以上が22%(74名)であった.
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