看護教育研究
中国の看護教育制度
謝 冰
1
,
唐 彦
2
,
高 学勤
2
,
李 玉玲
1
1山形大学医学系研究科看護学
2中国寧夏医学院附属医院看護部
pp.1090-1095
発行日 2002年12月25日
Published Date 2002/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903334
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はじめに
今日,世界各地で保健・医療・福祉に対する関心が高まり,同時に医療人を育成する看護教育の大学化に対する関心も高まっている.近年,中国においても看護の大学教育が開始された.現在,中国では高齢人口の増加と疾病構造の変化に伴い,医療サービスの改革が進行中である.医学モデルは,生物医学モデルから生物―心理―社会モデルに変わってきた.看護においても,従来の身体中心の援助から心身両面への援助に,さらに社会復帰のためのリハビリテーションに重点をおく目標があげられる等,大きく変革している.中国は広い国であるため,かつては地方によって看護教育の基準が様々だったが,近年次第に同一基準に統合されつつある.
本稿では,中国における看護基礎教育,看護継続教育,看護婦*の資格制度と学分(単位)管理制度,昇進制度および看護婦の待遇改善等の動向を紹介する.ただし,中国では,看護教育制度や看護制度は新旧混在しながら進行し,かつ国が広く地方格差が非常に大きいため,本稿は厳密に全体を網羅しているものではなく概略にとどまる.
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