特別寄稿
長崎医学史と看護―医学史研究家中西啓先生に聞く
植田 悠紀子
1
,
山本 冨士江
1
1県立長崎シーボルト大学
pp.1035-1039
発行日 2000年12月25日
Published Date 2000/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902410
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植田 皆さんご存知のように,長崎は長い鎖国の時代にも,わが国で唯一海外に開かれた窓として,日本が近代西洋医学を学ぶ拠点となった土地です.また,看護の歴史に重要な役割を果たしてきたキリスト教についても,キリシタンの布教と迫害の歴史を持ち,今なお教会を中心とした地域社会のつながりがみられる,日本では珍しい地域の一つです.昨年4月に開学した県立長崎シーボルト大学は,長崎のオランダ商館医であり,ヨーロッパへ日本を紹介したことで知られるフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトの名前を冠していますので,学生も教員も長崎の歴史に関心を持ち,学んでいきたいと考えています.
そこで,本日は,長崎の医学史の研究家としてご高名な中西先生にお話を伺わせていただきます.近代医学に伴う看護,特にキリシタンの活動に伴う看護のなかで,どのような人が専門家として求められていたのか,求める資質を養うために,どんな教育がされたかについて,ご紹介いただければと思いますが.
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