看護教育研究
学生側評価による基礎看護学実習の学習効果―看護概念の拡大に影響を及ぼす因子
吉岡 一実
1
,
片岡 智子
1
,
中西 貴美子
1
,
樋廻 博重
1
,
石井 八惠子
1
1三重大学医学部看護学科
pp.866-871
発行日 2000年11月25日
Published Date 2000/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902374
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はじめに
当大学看護学科では入学して間もなく基礎看護論が開講する.基礎看護論では,①人間を身体・精神・社会的統合体として理解すること,②その健康を自然・社会・文化との相互作用の観点からとらえること,③科学的根拠に基づき,対象の健康水準に応じた看護実践が必要であること,④保健・医療・福祉制度を総合的に理解し,社会資源を活用すること,を看護実践の基礎として教授することになる.
入学後3~4か月の学生が,看護,人間,健康,環境などを含む,複雑でダイナミックな基礎看護論を理解することは困難である.これには基礎看護論と臨地実習との統合が必要であると考え1年次の後期(2月)に,基礎看護学実習1を組み入れることにした.これにより基礎看護論の知識と実践とがつながり,看護概念の理解が深まると考えた1,2).
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