Scramble Zone
アルテンフレーガー(ドイツ)の職務と日本語による表現―老人介護士か老人看護士か
華表 宏有
1
1聖隷クリストファー看護大学
pp.120-123
発行日 2000年2月25日
Published Date 2000/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902209
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アルテンフレーガーについて
ドイツ連邦共和国(Bundesrepublik Deutschland,以下ドイツ)は,わが国と同じく「少子高齢社会」のさまざまな課題を背負いながら,まもなく21世紀を迎えようとしている.1995年に「介護保険制度」を導入したドイツでは,地域の病院・関連施設あるいは自宅で生活する老人の看護・介護を担当する職種として,「公的・私的扶助のためのドイツ協会」(Deutscher Verein für öffentliche und private Fürsorge)の提言(1965年)をふまえて,1969年にノルトライン・ウエストファーレン州が「アルテンフレーガー/フレーゲリン」(男女合わせてAltenpflegerInと総称,以下AltPfl)と称する州独自の資格制度を発足させた1).
その後ほかの州でも,それぞれ独自の法律によってAltPflの名称をつけた資格制度が誕生していったが,州による教育内容(修学期間と重点の置き方)に差異のあることが問題となり,1984-85年には連邦政府レベルで申し合わせがなされた1).このほか州によってはAltPflに関連した下位職種として「アルテンフレーゲヘルファー/ヘルフェリン」(男女合わせてAltenpflegehelferInと総称,以下Altpflhlf)の資格制度を設けているところもある.
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