特集 教育環境を整える
魅力的な図書室を作る―文献に楽しんであたれる学生を育てるために
高橋 弘子
1
1厚生省看護研修研究センター
pp.437-440
発行日 1999年6月25日
Published Date 1999/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902077
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文献にあたることが楽しいと思えるのはどんな時か.①どんな文献を探せばいいのかわからない状態から探す目星がつき,探している文献が見つかった時,②探しているもの以外に別な発見があった時,③探し出した文献の内容に共感できた時,④図書室で読書に没頭している人たちを包んでいる静謐な空気にとけこむ自分を感じる時,⑤見つけた文献について人に話し,その価値についてわかってもらえた時.
これらには文献の入手という直接的な目的の達成感,ならびに文献入手のプロセスにおいて味わう種々の達成感の2つが含まれ,この2つが文献にあたる楽しさを構成しているといえる.気軽にできるようになるには,本に親しむ,読書するという体験が必要であり,読書生活を豊かにする環境整備が重要になってくる.学生の読書生活を豊かにするために,教員はどんな図書を整え,どのように活用を図るとよいのか,身近なところから考えてみよう.
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