海外文献にみる看護教育学研究
看護実践のための思考戦術
佐々 洋子
1
1早稲田速記医療福祉専門学校
pp.284-285
発行日 1999年4月25日
Published Date 1999/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902050
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本書は「実践における思考の研究」を元にした本である.研究の対象者は同僚から専門的知識と論理的思考力を高く評価されている15人の看護者で,看護者たちはそれぞれの専門領域で遭遇する典型的なジレンマを提示され,それにどう対応するか,声に出して考えるように指示される.声は録音され,分析され,そこから専門領域の違いに関わりなく看護者たちが頻繁に使っている最も有力な思考法が抽出された.それが次の12の「思考戦術」である.①パターンを認識する,②優先順位を設定する,③情報を収集する,④仮説を立てる,⑤予想する,⑥関連づける,⑦提言する,⑧実践ルールを当てはめる,⑨選択する,⑩評価する,⑪結論を出す,⑫説明する.
こうして抽出された「思考戦術」を看護教育学等の文献を援用しながら詳述しているのが,本書の第2部である.
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