調査研究
Imagination Aging―老人理解のための擬似体験
堀口 由美子
1
1Wollongong大学看護修士課程
pp.453-457
発行日 1997年6月25日
Published Date 1997/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901632
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はじめに
1990年のカリキュラム改定により,老人看護学が新たに確立して5年以上が経過した.看護活動をする上では,対象をどう理解するか,つまり老人看護学においては,対象である高齢者(以下,老人とする)をどう理解するかが重要である.しかし,老人看護学を学ぶ学生の多くは核家族の中で育ち,老人と生活を共にする経験が少ない.そのため,老人の理解が知識・観念の範疇であり,共感にまで結びつくことが難しい現状にある1,2).
したがって,今日の高齢社会の中では老人を理解するための看護教育のプログラムの開発・発展が重要である3,4).私が在籍していた慈恵第三看護専門学校では,老人への理解を深めることを目的として老人擬似体験を行なっていた.それを通して老人に対する理解が深まり,老人擬似体験の効果が確認できたのでここに報告する.
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