JNE DIGEST
看護教育の新しい流れ:性の問題・専門性の問題―JNE(Journal of Nursing Education)35巻4号から5号前半までの概要
前田 樹海
1
,
井上 都之
1
1長野県看護大学
pp.32-35
発行日 1997年1月25日
Published Date 1997/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901541
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男性を看護界に! そして……
日本では,年齢構造や疾病構造が変化し,医療・福祉施設の多様化が進むなか,看護の需要はますます高まってきている.しかしながら,将来的には,出生率低下に伴う少子社会の進行により,看護職リクルーティングのための最大マーケットである若年人口は減少し,看護職の確保は質的,量的にますます困難になっていくことが予測されている.このような状況を踏まえ,1992(平成4)年に,養成力の強化,就業促進,離職防止,資質の向上等を基本指針とした「看護婦等の人材確保の促進に関する法律」が制定されたのは記憶に新しい.この「看護婦等」という言葉のなかには,もちろん男性である看護士・保健士も含まれている.しかし,男性の割合が,就業ベースで4パーセントに満たないという圧倒的性比不均衡があるにもかかわらず,特に男性の勧誘に重点をおいたキャンペーン等はなかったような気がする.
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