連載 病床環境理解のための12の課題・16
入院生活における意識と行動
課題9:入院生活とストレス(前編)
川口 孝泰
1
1兵庫県立看護大学
pp.586-589
発行日 1996年7月25日
Published Date 1996/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901418
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病院は,安全で充実した医療行為が行なえるような,人的・物的環境が整備されていることが重要である.しかし一方で,それが極めて生活感のない機械的な環境を生み,入院患者の精神・心理的なストレスを増し,健康の回復を遅らせる場合もある.看護学の分野では,このような人院患者のストレスに関する研究は,これまでさまざまな角度から検討され,看護実践にも応用されてきた.
ストレスという用語は,近年急速に一般化し,多くの人たちに日常的に使用されている.しかし,この言葉の解釈はかなり多様である.学問的な意味づけにおいても,各学問の立場によって,その捉え方はさまざまである.
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