連載 病床環境理解のための12の課題・14
入院生活における意識と行動
課題8:ベッド上で過ごす入院生活とは(前編)
川口 孝泰
1
1兵庫県立看護大学
pp.406-409
発行日 1996年5月25日
Published Date 1996/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901381
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
病院に入院すると,患者はそれまでの社会的関係性や役割から突然隔離され,誰もが病人として管理される立場になってしまう.入院によって急激に変わる環境の変化は,患者をより一層病人らしく仕立ててしまい,健康の回復のみならず,ひいては退院後の社会復帰をも遅らせてしまう結果にもなる1).
近年,病院をこのような隔離されたものから,生活機能を重視し,その人らしいセルフケアを促せるように,病院環境を改善していこうとする動きがみられる.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.