音楽による癒しのプレゼント―第3回川口市立医療センター・コンサート「心に夢と希望を！」

　「元気なころは，よくコンサートにいったもんです．私はとくにコントラバスが好きだったからね．今日はほんとうに楽しかった」と，60歳台とおぼしき車椅子の男性はエルガーの「愛の挨拶」がコントラバスで奏でられる中，ゆっくりロビーを後にした．それぞれの病室へと戻っていく患者さんの後ろ姿には，ハープの独奏に始まり，合唱，コントラバスの演奏と心地よい時間を過ごした後の，ふんわりとくつろいだ安らぎが感じられた．

　2年前に新築された川口市立医療センター．1階ロビーのクミコ・クリストフさんによる壁の装飾は，いろいろな雑誌に紹介されたので，ご存じの方も多いのではないだろうか．