特集 教育・研究のための図書室の充実を目指して
大学における専門図書館充実と方向性―教育との接点をめぐる諸問題
千代 豪昭
1
1大阪府立看護大学看護学部・附属図書館
pp.866-871
発行日 1995年10月25日
Published Date 1995/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901212
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
4年制看護大学が各地に発足して,看事護教育や看護研究の現場に新しい風が吹き込んでいる.同時に誕生した新設看護大学の附属図書館は,看護領域の教育・研究をいかにバックアップしていくべきかという重要な課題を背負っている.
少し視点を変えて,現在の我が国の「大学附属図書館」が抱えるいくつかの課題を孝えてみよう.行護に深く関係する医学や生命科学はもちろん,先端的な研究分野では,研究を支える情報が著しく増加し,その内容も活字情報だけでなく各種のデータベースなど電子情報のウェイトが高まりつつある.また国際化が進んできた研究方法に合わせ,図書館サービスも国際的な情報ネットワークを前提にしなければならない時代になりつつある.図書館業務の中心が,限られた範囲の出版物の保存・管理であった時代と比べると,現在の大学附属図書館に課せられた要求は極めて苛酷である.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.