連載 リレーエッセイ 医療の現場から
患者図書館ノススメ
桑原 文子
1
1東京女子医科大学図書館
pp.431
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100216
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今頃患者さんのための図書室を病院内に設けるところが増えている.単に読み物や雑誌を診察の合間に読むためではなく,病気について調べ,いろいろな薬や治療法を確認するための図書館である.しかし広さや運営方式などはそれぞれの設立母体によって異なり,いろいろな形が存在している.
東京女子医科大学の「からだ情報館」の場合は,新しく建設された外来センターに作られた患者用図書室である.図書館司書と現役の看護師が担当者となり,ボランティアの助けも借りて運営している.司書が設立計画の最初から関わり,以後マネジメントを担当し,医療者の看護師と共同で活動しているのが特徴であり,他にあまり例を見ない.院内では地域連携室,医療社会福祉室や栄養相談など他の診療関連患者サービス部門の一部署と位置付けられ,月1回の定期会合を持つなど意思の疎通を図っている.
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