特集 教育の前提を問い、変わっていくために 教育機関の組織改革
【インタビュー】教員が変わらなければ、教育も学生も変わらない
水方 智子
1,2
,
『看護教育』編集室
1前 パナソニック健康保健組合立 松下看護専門学校
2一般社団法人 日本看護学校協議会
pp.24-28
発行日 2024年2月25日
Published Date 2024/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202198
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学校の主役は看護学生
水方 最近の看護教育の動向を見ていると、ICTやDXなど、どちらかというと「形」の議論が盛り上がっていて、「看護教育とは何をすべきなのか」「教員とはどういう存在なのか」「何を学生時代に教えておかないといけないのか」といった、看護教育の「中身」にあたる議論があまりされていないような印象で、危惧を感じています。もちろん便利なものはどんどん導入して、活用すればよいと思います。ですが、教育も看護も、人と人とのかかわりのなかに存在する仕事なので、教育の質も、看護の質も結局は対人関係の質だと思っています。
人は、人とのかかわり合いのなかでしか成長、発展しないですよね。人を癒やすのも人、人を苦しめるのも人です。以前はケアリングなどについても議論が活発だったと思いますが、下火になってしまっている印象です。看護教育での人のかかわりをどうするかというテーマ、生身の人間同士の触れ合いの大切さを忘れてしまうと、臨床に出ても人にかかわれない看護師になってしまうのではないかと心配しています。
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