特集 本気の授業設計―今の授業を振り返る、新たなノウハウを知る
費用対効果の高いシミュレーション学習の実現に向けた工夫―電子カルテとVR(360度画像)教材の自作
山下 哲平
1
1姫路獨協大学看護学部看護学科
pp.466-469
発行日 2023年8月25日
Published Date 2023/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202125
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シミュレーション学習のコスト面の問題
2020年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により臨地での学びが制限され、臨地実習の代替手段としてシミュレーション学習がより注目されました。シミュレーション学習は方法や教材が多岐にわたりその枠組みもさまざまで、使用する教材によってはリアルな環境での学習が可能となり、学生たちの理解力や実践力の向上が期待されています。特に、高機能シミュレーターや教育用電子カルテ、VR(Virtual Reality)などは、学生たちにも魅力的な教材です。
しかし、これらの教材導入には初期投資や継続的な運用にコストがかかり、それが大きな障壁となることがあります。また、外部資金を獲得しても、継続的にかかるコストをカバーすることが難しいという問題があります。そこで本稿では、特に電子カルテとVR教材の導入と活用を中心に、費用対効果の高いシミュレーション学習の実現に向けた筆者の取り組みを紹介します。
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