実践報告
赤十字のネットワークを活かしたオンラインバーチャル国際看護学演習
織方 愛
1
,
野口 真貴子
1
,
内木 美恵
1
1日本赤十字看護大学看護学部国際・災害看護学領域
pp.368-372
発行日 2023年6月25日
Published Date 2023/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202108
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各国赤十字社と連携した国際看護学演習
日本赤十字看護大学(以下、本学)の「国際看護学演習」は、3年次後期に開講する選択科目である。3年次前期の「国際看護学Ⅰ(概論)」、後期の「国際看護学Ⅱ(アドバンス)」の学修を基礎に、実際に海外へ渡航して、現地の健康課題、提供される保健医療福祉や看護について学ぶ目的で実施している。これまでに、オーストラリア、アメリカ、タイ、バングラデシュ、ベトナムなどへ6〜15日間、学生10〜60名、引率教員2〜3名のグループで渡航してきた。
日本赤十字社(以下、日赤)は、世界192の国と地域に広がる赤十字・赤新月社のネットワークを活かして人道支援活動を展開する組織である。本学は、日赤の要請により日本赤十字学園が設置・運営する6大学のうちの1校である。日赤の推薦によって、学生は演習先の国の赤十字社を表敬訪問し、日赤が支援する活動の視察、青少年赤十字との意見交換などを行ってきた。また、訪問国の赤十字関連施設(病院、保健センター、看護大学、血液センター、孤児院など)を見学するなどし、交流を重ねてきた。演習先で現地の事情に精通した地元の赤十字社の協力が得られることは、渡航時の演習先確保はもちろん、緊急時の対応においても心強い環境である。
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