特集 人生100年時代の看護師の養成―慢性疾患、ヘルスケア、生き方を見すえる
―病、痛みとともに生きる高齢者への理解とケアの視点【疼痛】―見えない痛みをアセスメントして高齢者に寄り添う看護
熊木 晴美
1
1長崎リハビリテーション病院臨床部
pp.60-63
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202045
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暮らし、尊厳を守り支える看護
長崎リハビリテーション病院(以下、当院)でも新卒看護師を採用しているが、やはり感染予防対策により予定どおりに実習に行けなかったことが不安であると、採用面接時に話す学生が多い。新人看護師は入職後に、机上のケースではない実際の患者を前に教科書どおりにはいかない現状を目の当たりにし、とまどうようである。
当法人(一般社団法人是真会)の理念は、「地域リハビリテーションを推進し、地域に貢献する」である。障害のある子どもや成人・高齢者とその家族の人としての尊厳を守り、住み慣れたところで安心して、その人らしく生き生きと生活していけるように、質の高いリハビリテーションサービスの提供をめざしている。こうした理念のもと、学生実習指導時にはいつも、『看護職の倫理綱領』の前文「看護は、あらゆる年代の個人、家族、集団、地域社会を対象としている。さらに、健康の保持増進、疾病の予防、健康の回復、苦痛の緩和を行い、生涯を通して最期まで、その人らしく人生を全うできるようその人のもつ力に働きかけながら支援することを目的としている」1)を確認するようにしている。
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