特集 教育機関と医療機関の協働による「これからの実習」
「模擬カルテシステム」の概要と構築のプロセス
執行 健人
1
,
川村 晃市
1
,
ウィリアムソン 彰子
2
1神戸大学大学院国際文化学研究科
2神戸大学医学部附属病院看護部
pp.1100-1105
発行日 2021年12月25日
Published Date 2021/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201861
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模擬カルテシステムの概要
神戸大学医学部附属病院にて2020年6月より実装している模擬カルテシステム(以下、本システム)の概要について紹介します。本システムは、新型コロナウイルス感染症の影響により病院に立ち入りできなくなっている看護学生のために、臨床で実習をしているときに電子カルテを閲覧しているのと同じように、学生が患者情報を収集できることを第一の目的としました。そして、臨地実習の代替とするためには、臨床指導者からの指導が不可欠だと考え、学生が作成した記録をシステム内に提出し、指導者が学生の記録にコメントをして返却できる環境としました。これにより、実習指導の要である学習者と指導者の双方向性を確保しました。そして、このシステムによる実習代替指導で、従来の実習目標がどの程度達成できるのかを確認するために、学生から「自己評価」を提出してもらいました。さらにシステム改善に向けた意見を聴取するための「アンケート」にも任意で協力してもらいました。
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