増大号第2特集 看護学生・教員エッセイ─入選エッセイの発表
学生部門
虹色の雲に願って
小林 珠生
1
1独立行政法人国立病院機構岡山医療センター附属岡山看護助産学校看護学科
pp.636-637
発行日 2016年8月25日
Published Date 2016/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200562
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Aさんとの出会いは,各看護学実習が本格的に始まった,2年生の2月の頃だった。Aさんは,難病のため,長期入院をされていた。Aさんは話をされることが好きな方であったため,実習初日から,ご自分の病気について,「難病ってのは,なんでなるのかわからんのよね。私の病気は,免疫が自分を攻撃する病気でしょ。なんでなんかね。でも,今まであったことで無駄だったことはいっこもないからね。この病気も,死ぬときには,いい経験になったって思うのかな」と話してくださった。
私は,Aさんと会話を通して,Aさんの不安なこと,好きなこと,お孫さんのことが大好きであることなどを知ることができた。特にAさんは,短歌を詠まれることが好きで,新聞の短歌コーナーにも応募されており,よく掲載されていた。
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