- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
現在,助産師養成教育機関は,大学院,大学専攻科あるいは別科,大学学士課程(選択),短大専攻科,養成所(専門学校)と6種類ある。これらは,看護師免許取得後(取得見込みも含む)に助産師の国家試験受験資格を得る2年課程の大学院,1年課程の大学専攻科あるいは別科,短大専攻科,養成所(専門学校)と4年間のなかで助産師国家試験受験資格に必要な単位を選択履修し,看護師および助産師国家試験受験資格を同時に得る大学学士課程とに分類できる。本稿では,大学学士課程における助産師教育の意義,課題・展望について述べる。
具体的内容に入る前に1つ確認をしておきたい。2010(平成22)年4月から保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)および看護師等の人材確保の促進に関する法律の一部を改正する法律(平成21年法律第78号)により改正された保健師助産師看護師法が施行され,保健師および助産師の基礎教育における修業年限について,ともに「6か月以上」から「1年以上」に延長された。その後,新たな修業年限にふさわしい教育内容等の検討が「看護教育の内容と方法に関する検討会」で行われ,2010年11月に助産師教育のカリキュラム改正案として総単位数が23単位以上から28単位以上に改められ,翌2011年4月1日より施行されている。この改正の目的は,学生または生徒の実践能力の強化に向けて教育の内容の充実を図ることであり,2012(平成24)年度入学生から適用されているが,卒業生はまだ出ていない。よって,本稿で述べる大学での助産師教育については,保健師助産師看護師法改正前の修業年限「6か月以上」23単位以上に則った教育カリキュラムに基づくものである。
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.