扉

　本年4月に厚生労働省から公布された専任教員養成講習会及び教務主任養成講習会ガイドラインでは，｢従来の目標分析による到達度評価ではなく，評価者対象の学ぶ意欲や思考力，判断力などの学習をとおして獲得した能力に着目した評価が必要である｣と謳われ，｢実習評価の考え方｣には，ポートフォリオ評価を基盤としたルーブリック評価が，教員と学習者にとって自己学習力を培う指針となることが明記されました。現代の教育界のスタンダードに添う大きな変化です。

　本特集では，従来の行動形成型の評価観から試行錯誤を経て実習評価を中心にルーブリックを導入した先駆校の例を概説するとともに，本邦でのルーブリック評価実践を牽引する教育学者からのメッセージと，看護大学教育の場で展開される新しい活用に迫ります。