連載 教育の地平線・21
―「フリースクールが学校外教育を多様化してきたように,公教育も多様化してほしいと思っています」―“フリースクール”の草分け,東京シューレの四半世紀を振り返って 奥地圭子さん
本誌編集室
pp.839-843
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101572
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不登校のわが子に教えられたことからのスタート
──奥地先生が,東京シューレをつくられたきっかけは何だったのでしょうか。
奥地 一番のきっかけは,自分の息子の不登校です。1978年ですから東京シューレを作る7年前になりますが,転校してのいじめや,学校の管理的なところから「学校へ行くと,自分が自分でなくなる気がする」と言うようになり,朝になると頭痛,腹痛,吐き気を訴えるようになりました。それで学校に行ったり行かなかったりという五月雨登校が2年間続いたあと,運動会で無理をして,その日から拒食症で立って歩けないような状態になり,まったく学校に行けなくなりました。
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