連載 教育の地平線・17
―「地域教育という大きな土台が再編されていくなか,コミュニケーションの場づくりが必要です」―ワークショップデザイナー育成プログラムに関わって 苅宿俊文さん
本誌編集室
pp.439-443
発行日 2010年6月25日
Published Date 2010/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101472
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ワークショップデザイナーとは,コミュニケーションの専門家
─先生はワークショップデザイナー育成に関わられているわけですが,そもそもワークショップをどのように定義されていますか。
苅宿 まずは「学習」とは何かから始めましょう。「学習」とは,学習を広義に考えると,いわゆる学校現場だけではなく,コミュニティのなかで自分が居場所を作っていく,あるいは自分がコミュニティのミッションに貢献していく,コミュニティのなかで自分のアイデンティティを形成していくことと定義されます。これは,社会構成主義的学習観あるいは状況論的学習観といわれるものです。ワークショップというのは,そのコミュニティを形成するときに必要な能力,顕在的なもの,潜在的なもの含めてですが,その能力を他者と関わるなかで引き出していくための方法の一つだと考えています。
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