連載 大学ジャーナリストの取材ノートから・4
「後ろ向きな進路」を伝える理由―若者の非常識を社会人の常識に
石渡 嶺司
pp.327
発行日 2010年4月25日
Published Date 2010/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101445
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皆さんこんにちは。年刊本『進路図鑑』発行追い込み作業で,調子に乗って加筆を進めていたら1000ページ越えが確実となった石渡です。半分冗談・半分本気で「来年は1500ページ越えを」と言ったら,担当編集者と共著者に「それだけは勘弁してくれ」と怒られました。ここまで紙数が増えた理由の一端が,18本に増えたコラム欄です。就職活動や学生生活,それから学生生活の落とし穴などを紹介しました。特に後者については,「麻薬」「マルチ商法」「カルト宗教」「キャバクラ嬢」などを取り上げています。
実はこれは一種の賭けでもあります。本書の読者対象は高校生ですが,買ってくれるのは保護者や高校教員。前向きな進路の情報を知りたいから『進路図鑑』を手にしてくれたのに,麻薬だキャバクラだと「後ろ向きな進路」のコラムの存在が敬遠されて,買ってくれないかもしれません。知己の高校教員にリサーチしたところ極端な否定論はなかったので,今のところ掲載で進めていますが,さてどうなるか。
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