焦点 続・ユースカルチャー その8
「2000年代」の若者論
渡部 真
1
,
小池 高史
2
1横浜国立大学教育人間科学部
2横浜国立大学大学院環境情報学府
pp.212-218
発行日 2010年3月25日
Published Date 2010/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101422
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政権交代
小池(以下,K) まずは年始らしい話題から。毎年恒例の流行語大賞ですが,昨年(2009年)は「政権交代」に決まりました。
渡部(以下,W) 政権交代が起こったことが,やはり昨年一番の話題でしたね。「明治維新」や「第二次世界大戦後の新しい日本社会の成立」に匹敵する変化だと言った人もいました。
僕は今57歳なんですが,自民党が衆議院選挙で政権から滑り落ちたのを見たのは,1993年に続いて2度目です。ただ,1993年の夏は,ちょうど大学院生の人たちとヨーロッパに遊びに行っていて,リアルタイムで自民党の敗北をながめたのは今回が初めてでした。57歳のおじさんが,日本のような民主国家で,これまで政権交代を一度も見たことなかったなんて,それだけでも異常なことだったんじゃないでしょうか。
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