連載 誌上講義 国際看護学・6
紛争と難民
近藤 麻理
1
1岡山大学大学院保健学研究科
pp.537-542
発行日 2009年6月25日
Published Date 2009/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101225
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「日本は平和で幸せな国。日本人に生まれて本当によかった」と感じている人は,きっと多くいると思います。特にテレビのニュースで,空爆され黒煙のあがっているなかを,血まみれになって逃げまどう女性や子どもが映像で流された時など,そう思うことはないでしょうか。まずは,自分自身の本当の気持ちと向き合ってみましょう。
では,私から。「私は,絶対に日本人に生まれてきてよかった」と思っています。そうでなければ,いったいどんな人生を送っていたことでしょうか。看護師になることもかなわなかったかもしれません。それよりも,女性であるために小学校すら卒業できたかどうか。あるいは男女平等だと洗脳され,軍事訓練に夢中になっていたかもしれません。今の私自身は,日本で生まれていなければ経験できなかったことが多いと感じます。
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