特集 医療安全カリキュラム―構築のためのキーポイント
科目レベルのカリキュラムの実際
2.教育実践の具体例
島田 千恵子
1
,
菱谷 純子
1
1厚生労働省看護研修研究センター
pp.499-502
発行日 2009年6月25日
Published Date 2009/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101216
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
「看護基礎教育における医療安全教育推進のための看護教員研修」は,研修を受けた教員が自校の医療安全教育の実践カリキュラムを開発し実践することをめざしている。そこで本稿では,実際に研修を受けた教員,または伝達講習を受けた教員が開発したカリキュラム例を,カリキュラム開発の理論と関連づけながら紹介したい。
学校単位で医療安全教育に取り組むために,研修の内容を自校の教員に伝達し,医療安全教育の考え方について理解を得ることから始めたというある看護教員は,今後の課題として「教育内容の精選」と「教育方法の工夫」が必要であり,「臨地実習と学科目との関連」も考えなければならないと述べていた。この課題は,本研修をうけた看護教員とカリキュラムの改正に取り組んでいるすべての看護教員にとって共通する課題であると思われ,実践例選択の視点とした。また,統合分野において医療安全に関する教育内容をどのように精選し,どのように教授するのかという示唆を含んでいることも実践例選択の視点とした。
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.