特集 思春期の薬物乱用予防—生きる力をやしなう活動を求めて
薬物乱用予防教育の具体論
水谷 修
1
1横浜市立戸塚高等学校
pp.91-95
発行日 2002年2月15日
Published Date 2002/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902667
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1998年1月,警察庁は,日本が「第三次覚せい剤乱用期」に突入したことを宣言しました.この問題に対する危機感が,政府や各機関の上層部で非常に深刻に捉えられ,21世紀のわが国の存立と未来にかかわる重大な問題だとされている一方で,一般市民,それどころか現場で日々この問題と対峙すべき,各地方自治体の職員や教師の問題意識は希薄であり,この薬物の問題を,一部の限られた地域の限られた人々の問題としてしか捉えていません.
なぜ,今回の「第三次覚せい剤乱用期」は,私たちの日本の存立や未来にかかわる重大な問題なのでしょうか.それは,ただ一つの理由によります.すなわち,私たちの社会の明日を担う若者たちに,覚せい剤を中心とする薬物の乱用が急速に広まっているからです.
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