特集 災害看護論の定着に向けて
災害看護論をふまえた「救護訓練」―赤十字看護専門学校が行う研修の実際
園田 郁代
1
,
阿部 妙子
1
1さいたま赤十字看護専門学校
pp.1105-1109
発行日 2008年12月25日
Published Date 2008/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101079
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本校における「災害看護論」
■災害救護訓練の歴史
日本赤十字社の看護教育施設においては,赤十字の理念を基とした教育を実践しており,卒業後は赤十字看護師として活躍することを期待されている。特に国内外での災害発生時には,救護班の一員として活動できる基礎的能力を養うため,以前より災害看護論をカリキュラムに入れてきた。当校でも教育目標に沿って赤十字関連科目が授業に組み込まれているが,そのなかでも,3年次には赤十字の看護師の任務を自覚し,救護活動が展開できる基礎的知識・技術・態度を身につけるため,1976(昭和51)年から災害救護訓練を実施している。
最初の合宿訓練は,行進や整列の仕方などを学ぶ基礎行動や担架操作,無線機の取り扱い等を行っていたが,1981(昭和56)年からは,上記の内容に加え,山中での被災者を想定した総合訓練を実施してきた。3泊4日の日程でバンガローに泊まり,飯ごう炊飯で自炊をしたこともあった。
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