特集 「看護師2年課程通信制」発足から3年
―2005年度開設校の実態と今後の課題―道内10か所の地域学習会を開催して
中里 啓子
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1西野学園札幌医療科学専門学校看護科2年課程(通信制)
pp.1108-1112
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100548
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北海道は,日本の総面積の約5分の1の面積を持つ最も広い都道府県である。ここに約6万5000人(2002年12月末日現在)の看護職が就業している。このうち,准看護師は約2万4000人(2002年12月末日現在)である。看護師2年課程は現在11校(定員560名)あるが,14支庁のうち,留萌,宗谷,根室,釧路,十勝,日高,檜山の7支庁にはない。そのため,准看護師が進学を希望しても通学できない者が数多くいるのが現状であった。そのような北海道の実情を踏まえて,本校は看護師2年課程通信制を2005年に開設した。
準備段階から,教員たちは通信制で看護教育を行う難しさについて考えていた。対象となる准看護師は,広範な地域に居住している,10年以上学習習慣と縁がなかった,さらに,仕事や家庭で中心的役割を果たしている年齢層である。適切に学習のサポートが行われないと,学習継続に困難をきたし,留年や退学が続出するのではないかと考えていた。そこで,予想される問題に対する対応策を考えながら,入学生を迎えた。
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