特集 3校の新しいカリキュラム紹介
大学再編に向けての検討の中で―大阪府立看護大学におけるカリキュラム改革とその成果
青山 ヒフミ
1
,
小島 操子
1
1大阪府立看護大学
pp.518-523
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100423
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はじめに
21世紀を迎え社会は大きく変化し,特に生命科学や科学技術の著しい進歩と少子高齢社会の到来は,社会から大学への要請を増大・多様化させている。従来看護系大学は社会から,確かな専門性と豊かな人間性を兼ね備えた看護専門職者の育成をその使命の一つとして要請され,これに応えてきた。そして,さらに近年の医療事故の頻発などを背景に,看護学生に対し卒業時に実践の場において安全に効果的に看護を提供できる看護実践能力の育成が強く求められている。また中央教育審議会答申(平成11年12月16日付)では大学教育の役割として,課題探求能力と専門分野の基礎的な素養と能力の育成がうたわれている。このため専門領域の広がりの中で,教育内容の構造としてコアカリキュラム化により重点的に共通履修する部分と,学生の将来の進路・希望に応じた多様な選択履修の拡充が,車の両輪のように必要だといわれている。
本学ではこれらを受けて,これまでのカリキュラム評価を踏まえ,新たな大綱化に向けてカリキュラム改革に着手した。新しいカリキュラムを昨年4月より導入したので紹介したい。
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