特集 地域保健活動の焦点—21世紀を目前に
III章 地域保健活動21世紀の焦点
21世紀の環境保健
湯田 真喜雄
1
1熊本市保健所地域保健課
pp.1106-1112
発行日 1999年11月25日
Published Date 1999/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902983
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はじめに
平成6年に保健所法が地域保健法に改正されてからすでに6年目,全面施行から3年目を迎えた。この法改正では,基本的視点に「生活者個人の視点の重視」が取り上げられたが,保健所と保健所職員はどのように変わったのだろうか。
保健所は管理の城,社会防衛の城といわれてきた。今回の法改正は,保健所という箱物法から,保健活動の基本的視点を定めた法体系へのシフトであり,社会防衛は必要だが,基本的人権を尊重し“生活者支援”を重要とする改正だった。もちろん,法改正とは関係なく,「生命,生活,生きる権利をみんなでまもる」という公衆衛生活動を展開してきた保健所もあったと思う。そして,法改正後,そのような視点で機能強化を図ってきた保健所もたくさんあるのだろう。
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