特集 職種を越えて,職場全体のレベルアップを図るには
組織の中で専門性を生かす
湊 孝治
1
1茨城県下館保健所
pp.602-607
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902889
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
この4月から全面施行された地域保健法は,保健所の広域的,専門的機能の強化と,住民に身近なサービス業務の市町村への委譲が柱となっている。
法改正の背景には,保健所法制定後50年の間の社会環境,生活様式の変化に伴う国民の健康にかかわる課題,すなわち公衆衛生の課題の変化がある。保健所や市町村など地域における実践組織が,旧来の保健所法の下で窮屈な活動を展開する場面が目立つことも多くなり,いわば制度疲労の状況下での法改正である。はたして,少子・高齢社会の極点となる20年後も,保健・医療・福祉サービスの一極の要として,予測される健康課題に応えられる法としてあるかどうか,まさに試金石となる年の幕明けを迎えている。
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.