研究
和歌山県下市町村におけるボランティア活動の実態—保健および福祉ボランティア活動と保健所の役割
冨田 容枝
1
,
森岡 聖次
2
,
永井 邦子
3
,
金子 仁子
4
1和歌山県古座保健所
2和歌山県立医科大学公衆衛生学教室
3和歌山県医務課
4国立公衆衛生院公衆衛生看護学部
pp.635-640
発行日 1995年8月10日
Published Date 1995/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902777
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はじめに
わが国では急速な高齢化が進行しており,和歌山県でも2010年には65歳以上人口が25%を越えると推計されている1)。この高齢化社会に対応するため,本県では保健所や市町村役場,社会福祉協議会(社協)などでボランティアが育成されてきている。社協では主として福祉関連分野のボランティア(以下,福祉ボランティア)が,市町村役場では保健関連分野のボランティア(以下,保健ボランティア)が育成されてきた。ボランティア活動の重要性については,本県地域保健医療計画2)の中にも,「在宅ケアを推進するため,地域住民の協力並びに地域ボランティア活動の支援に努める」として,保健・福祉両分野の連携強化を進めることの必要性を示している。
しかし本県で,現実に保健ボランティアと福祉ボランティアがどのように連携しているのか,また保健婦がボランティア育成にいかに関わっているのかについては報告が少ない3,4)。
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