特集 精神保健福祉業務の市町村移管—保健所と市町村の連携を考える
精神障害者の地域生活を支える精神保健福祉行政
高階 恵美子
1
1厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神保健福祉課
pp.828-834
発行日 2001年11月10日
Published Date 2001/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902505
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平成11年の精神保健福祉法改正により,来年4月から市町村が中心となって,地域で暮らす精神障害者のための福祉サービスを実施することとなった。これは精神障害者を,精神疾患とそれによる日常生活あるいは社会生活上の支障をあわせ持つ障害者と認識したうえで,その人権に配慮した社会復帰施策の拡充を目指すものである。
いま全国の自治体では,改正法に基づく円滑な精神保健福祉業務の開始に向けた組織体制並びに業務運営方法の整備が進んでいる。ところが,いざ新たな業務体制づくりに着手してみると,これまで精神保健活動の主軸をなしてきた保健所とどのように役割を分担し業務調整するのかという基本的な考え方が定めにくく,容易に作業が進まない困惑があるとの声をしばしば聞いている。
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