特集 大都市での活動を模索する
[北九州市における模索]
1市1保健所体制での保健所の役割
沖 勉
1
1北九州市保健所
pp.385-389
発行日 1998年5月10日
Published Date 1998/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901774
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
要約
北九州市は高齢化率17%を超え,政令指定都市の中で最も高齢化率の高い都市となっている。高齢化社会対策は市政の重要課題である。平成5年から年長者総合相談窓口の設置,保健所と福祉事務所を統合した「保健福祉センター」の設置,本庁組織の統合を行い,平成8年10月には保健所も1か所に統合した。
保健所は113人5課体制である。そのうち保健婦は6人で,結核・精神保健・企画部門に従事している。4人の保健婦で市内の結核管理を行っているが,市全体を見た業務に努めるなど集約した長所は出てきている。医療技術職の研修体系の再構築や研修の企画にも保健婦が中心になって成果を挙げている。
今後の課題としては,保健福祉センターへの専門的・技術的支援を検討し実効あらしめること,医師会など関係団体や大学との関係づくりを進めることである。また,保健所が各区保健福祉センターや本庁,関係団体から信頼されることが,保健所が機能強化された姿であろう。
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.