保健所の研修の役割と活用のための条件—在宅福祉サービス提供者への調査から

　現在，東京都の各保健所では地域保健を推進する専門機関として，「教育・研修機能の強化」を図っており，その一環として市町村だけでなく地域の福祉関係者に対しても，各圏域・保健所の地域課題に応じた研修を企画し実施している。しかし，地域の福祉関係者の現任教育や研修がこれまでどのようになされてきたのか，保健所の研修が実際の活動に活かされているのか，については必ずしも把握できていない。

　そこで今回，在宅福祉サービス提供者に焦点を絞った調査を行い，保健所が企画する研修の役割や活用の条件について検討した。