特集 今を読み解くキーワード集
(L)倫理
予知医学
山縣 然太朗
1
1山梨医科大学医学部保健学II
pp.1110-1112
発行日 2000年11月25日
Published Date 2000/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902357
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定義・語義
予知医学(predictive medicine)という言葉は,文字どおり疾病予知に基づいた医療を実現するための学問を総称して使われる。その目的は,個人レベルで,将来どのような疾病または健康障害を引き起こすかを予知することにより,疾病対策を行うことにある。
予知医学は疾患のかかりやすさ(疾患易罹患性)に関する遺伝子情報を用いて,発症前に介入することにより,その予防や悪化を防ぐ予防の側面と,治療の際に,薬物療法に対する有効性や副作用の出やすさなどの薬剤感受性に対する遺伝子情報を用いて医療を行う,治療の側面がある。本稿では公衆衛生活動に関連する予防面について記述する。
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