特集 母子保健活動で「心の問題」を予防する
グループアプローチで親の「生き抜く力」を支援する
高橋 こずえ
1
1津久井町福祉部健康福祉課健康支援班
pp.932-935
発行日 2000年11月10日
Published Date 2000/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902290
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津久井町は,神奈川県の北西部に位置し,84%の森林地帯と3つのダムに囲まれた水源地域で,豊かな自然に恵まれているところです。人口は3万809人(平成12年4月現在)で,うち14歳までの年少人口割合は15.5%(減少中),65歳以上の老齢人口割合は13.5%(増加中),平成11年度の出生数203人(減少中)で,出生率は6.58(減少中)です。核家族化・少子化に伴い,子育て機能が低下し,育児不安が増大している状況は,津久井町でも同様です。
この現状を受け,平成9年3月,子どもたちがより良く(安全な環境の中で)生まれ自分らしく育つことへの支援としての育児力の創造を目的に,子育て当事者に参画してもらい,「津久井町母子保健計画」(芽生芽木プラン)を策定しました。その過程で,今,多くの親や大人たちが抱えている育児不安や孤立感,また生きづらさは,自己の内面にある存在感・自己肯定感を培う体験の稀薄さに影響されていることに気づきました。
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